2010/05/01

「アーティスト・ファイル2010―現代の作家たち」展

アーティスト・ファイル2010



どの作品も心惹かれてじっくり眺めさせてもらったのですが、
特に惹かれたのは以下の3人の作家の作品でした。


桑久保 徹

この作家には世界がこう見えているんだろうなあと思いながら、作品をみた。
世界を「ありのまま」に描こうとするナチュラルな姿勢を感じたような気がする。

彼の作品が魅力的なのだとしたら、
それを知覚する彼の頭(眼?意識?)こそが魅力的だったりするんだろう。
もちろんそれを生み出す手もすばらしいということを前提にして。

この作家に限ったことではないのかもしれないけれど、
とくにそんなことを考えました。


福田尚代

一行だけ読めるようになっている文庫本が横に並べられている作品があったのだけれど、
それがドラマチックで、感情がぶわっと押し寄せてくる感じがした。
中学の演劇大会の、舞台の照明が暗転しているときの、
登場人物の追憶の台詞がやけに心に響いたのを思い出した。


O JUN

こちらもちょっとノスタルジックな気分にさせられた。
幼少期の記憶を断片的に描いたような作風は、
もしかしたら束芋の作品と対比させて考えるとうまくいくのかもしれない、などとも思いながら。
しかしちょっと言葉にできない。



「アーティスト・ファイル2010―現代の作家たち」展
2010.3.3[WED]-2010.5.5[WED]
国立新美術館
http://www.nact.jp/exhibition_special/2010/af2010/index.html